研究ラボ紹介

新規課題 新領域開拓

新規工学デバイスによる細胞運動関連遺伝子の網羅的探索

研究代表者:出口 真次 機能創成専攻・生体工学領域

研究分担者:堺 慎司 物質創成専攻・化学工学領域

 

工学デバイスを用いた細胞浸潤能制御因子の同定

上皮細胞から発生するがん細胞は、上皮細胞時にはなかった浸潤能を獲得して周囲の器官に広がり、転移のもととなる。また、動脈硬化症の発生初期には血管平滑筋細胞が内皮細胞側へと浸潤を行い、免疫細胞と相互作用して慢性炎症状態を作り出すことが知られている。過去の広範な研究からこれらの細胞浸潤に関与する様々な分子が明らかにされているが、それらがどのように時間的、空間的に制御され浸潤を達成するのかについては不明な点が多い。特に、異なる力学特性を有する細胞外基質上では細胞内在性収縮力の変化を伴って細胞の形質変化(メカノトランスダクション)を起こし、細胞自らが置かれた力学環境に依存した浸潤様式を示すと考えられるが、詳細な分子機構は不明である。本研究では、まず工学デバイス(弾性率や応力緩和特性などにおいて特徴的な力学特性を備える細胞培養基質)を用いて細胞浸潤能を調べるアッセイ技術を確立する。このデバイスを用いて細胞培養を行い、特定のタンパク質ファミリーを対象としてそれぞれの分子を網羅的に発現抑制するスクリーニング実験を実施し、画像解析を経て細胞浸潤能を担う遺伝子を同定する。さらに生化学解析と細胞生物学的機能解析を通してその活性化および作用機序を明らかにする。細胞生物学と工学の境界領域に位置づけられるこれらの複合的研究アプローチによって、細胞浸潤の分子機構に関する基礎的知見を得ることを目指す。

出口真次

これまで知られていなかった細胞浸潤機序を明らかにする

 

 

 

参考URL

http://mbm.me.es.osaka-u.ac.jp