研究ラボ紹介

新規課題 新領域開拓

肺癌ドライバー変異検査キットの開発

研究代表者:鈴木 啓一郎 物質創成専攻・機能物質化学領域(高等共創研究院)

研究分担者:國政 啓 大阪府立病院機構大阪国際がんセンター・呼吸器内科

最新の遺伝子工学技術を用いた迅速かつ安価な肺癌変異診断技術の開発

生命の設計図と呼ばれる遺伝子はDNAを本体とし、RNAやタンパク質合成の司令を出すことで生命の根源である自己複製と物質産生を行います。その一方で遺伝子に偶発的に変異が入ると “がん”や親から子へ遺伝する“遺伝病”など様々な疾患を引き起こします。日本人の男性癌死亡原因の第一位である肺癌は、治療薬の存在する遺伝子変異(ドライバー変異)を最も多く有する癌種であり、特異的に抗癌作用を発揮する分子標的薬剤の種類も最も多い固形癌です。このため、現在の肺癌の治療方針としては、ドライバー変異の有無を解析する診断薬 (コンパニオン診断薬) を用い、迅速に検査することが極めて重要です。しかしながら、既存のコンパニオン診断薬は個々のドライバー遺伝子変異をそれぞれ異なる遺伝子解析手法にて個別に検出するため、検査費用が高く且つ原因遺伝子の確定までに要する時が一ヶ月程度かかるなどの欠点が存在します。本研究では、近年開発された特定の遺伝子配列や遺伝子変異を特異的に認識するCRISPR-Casを用いた変異認識方法を肺癌変異に最適化し、癌患者の末梢血に含まれる微量の腫瘍由来DNAから治療薬の存在する肺癌関連遺伝子変異を迅速・安価・高精度に検出する新規検査方法の確立を目的とします。本研究で開発した検査技術が今後臨床試験まで進むことで、次世代の癌診断技術となることを期待しています。

CRISPR-Casを用いた肺癌遺伝子変異検査キットの開発と臨床応用。末梢血中に微量に存在するセルフリーDNAより肺癌関連遺伝子を増幅し、CRISPR-Casを応用した検査用ストリップを用いることで、肺癌ドライバー変異の有無を数時間以内に判定する。

CRISPR-Casを用いた肺癌遺伝子変異検査キットの開発と臨床応用。末梢血中に微量に存在するセルフリーDNAより肺癌関連遺伝子を増幅し、CRISPR-Casを応用した検査用ストリップを用いることで、肺癌ドライバー変異の有無を数時間以内に判定する。

 

参考URL

http://www.chem.es.osaka-u.ac.jp/suzuki/index.html