研究ラボ紹介

新規課題 共同研究

高速AFMによる細胞模倣環境下における生体分子動態解析

研究代表者:山下 隼人 附属極限科学センター・先端エレクトロニクス研究部門

研究分担者:川鍋 陽 大阪大学大学院医学系研究科

生体分子動態の解明に向けた高速AFMによる1分子計測

細胞が機能し、環境と相互に作用するためには、細胞を覆う細胞膜中の膜タンパク質分子が働くことが必須であり、それぞれの細胞の多様な機能の多くは膜タンパク質が担っています。実際、動物細胞のゲノムが指令するタンパク質の約3割は膜タンパク質であり、現存の治療薬の多くがこれらに作用します。このことから、細胞における個々の膜タンパク質分子が働く様子を直接観ることが出来れば、細胞の機能や個性の理解に繋がるだけでなく医学的にも重要であると考えられます。そのため、細胞上でのタンパク質の挙動・機能を調べる研究が盛んに行われていますが、現在の技術では生きた細胞上の生体分子の動態を1分子レベルで直接観察することは依然として容易ではありません。

そこで、本研究では細胞から取り出した細胞膜、もしくは膜タンパク質を再構成した脂質膜を基板平面上に展開し、先端エレクトロニクス技術である高速原子間力顕微鏡(高速AFM)を用いて、生体膜中、膜上の生体分子の1分子観察を行います。また、基板平面上にナノサイズの微小穴構造を作製し、タンパク質を含有する細胞膜で覆うことで、細胞模倣環境の構築を行い、高速AFMを用いて、機能している生体分子の1分子動態観察を行います。これらにより、生体膜上のタンパク質分子の1分子挙動を可視化し、その動作メカニズムの解明を目指します。

山下先生

(左図) 細胞における膜タンパク質の機能 (右図) 高速AFMによる細胞模倣環境下でのタンパク質の1分子イメージング

 

参考URL

http://www.ae.stec.es.osaka-u.ac.jp/wp/