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継続課題  個人研究

センサ機能材料による一体型ソフトアクチュエータの構築と簡易センシング

研究代表者:森 佳樹 機能創成専攻・機能デザイン領域

使い捨て可能なセンシング機能を有するソフトアクチュエータを目指して

 従来、ソフトアクチュエータの変形検出には、内部にセンサを埋め込む方式が一般的に採用されてきました。しかし、この構成では配線の煩雑化や設計自由度の制約に加え、破損時にアクチュエータとセンサを一体で再製作する必要があるなど、保守性やコスト面で課題がありました。そこで本研究では、センサを付加するのではなく、アクチュエータそのものをセンサ機能材料で構成するアプローチを実施します。具体的には、光導波路材料としても知られるPDMS(ポリジメチルシロキサン)を用いてアクチュエータ本体を一体成形し、変形に伴う光反射強度の変化を利用して構造全体の変形状態をセンシングします。また、反射光の計測部をアクチュエータ外部に設け、着脱可能な光学センシングユニットとして構成することで、破損時にはアクチュエータを交換するだけでセンシング機能を維持できることが期待されます。本研究では、(1)PDMSを用いたベローズ型空気圧アクチュエータの製作、(2)外部光学センシングユニットの設計・実装、(3)変形挙動と光学応答の定量的関係の評価を行い、一体型センシングアクチュエータの原理実証と基本設計指針の確立を目指します。これらの取り組みを通じて、より簡便で実用的なセンシング機能を備えたソフトアクチュエータの実現を図ります。

 

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本研究の到達目標

 

参考URL

https://hmc.me.es.osaka-u.ac.jp/index.html