構成について
ラボの組織と活動範囲
ラボの構成メンバーは、研究の進展によって自由に組換えができます。各ラボは個人研究を除き、原則として複数領域の教員が兼担して構成されます。基礎工学研究科関係教員のリーダシップの下に、研究科間にまたがるラボの形成や、他大学・研究所、企業、国外の研究者の参加も認められます。各ラボの設置期間は3年以内で、ラボ課題の趣旨に大幅な変更が生じない限り、ラボ長を除く構成員の追加、削除はラボ長の判断で行うことができます。
このラボシステムは、研究科内の領域横断的な研究にとどまらず、研究科間横断研究、例えば豊中地区の利を生かした社会・人文科学系との文理融合型学際領域の開拓や、情報科学研究科・生命機能研究科・理学研究科との融合領域の開拓を図ります。さらには海外の著名研究者の招聘や、国際的な情報・人材交流によって、国際共同研究へ発展させる活動も志向しています。これらの活動を通じて、博士課程学生のラボメンバーによる指導や、異分野学生同士の交流が生まれるものと期待しています。
ラボには3つのカテゴリーがあります
各ラボは新しい原理原則から基盤領域を形成中の萌芽的研究活動を基本としますが、「新領域開拓」、「共同研究」、「個人研究」というカテゴリーのどれかに分類されます。
「新領域開拓」は、専門分野の異なる複数の研究者が実施する学際融合研究です。ここでは、若手研究者が中心となって、専門分野の異なる複数の研究者が参画し、分野横断的な新しい研究・学術領域や拠点の探索・形成を行うことを目的とします。また、産業応用を意図した組織的な産学連携体制の構築や大型外部資金の獲得を目指すことを念頭においた研究等も支援します。
「共同研究」は、複数の研究者で組織し,学際的研究組織への発展を目指す研究です。各研究者の役割が明確であり、新しい共同研究の創出につながる研究を支援します。
「個人研究」は研究者が個人で行う萌芽的研究です。特に、斬新で挑戦的な研究の芽を創出する課題であり、次年度以降に共同研究として発展させることを念頭においた研究を支援します。
また、これらの3つのカテゴリーの中では、専門的な研究以外にも、人材育成のためのラボ、すなわち、研究科の発展に寄与する新しいシステムや企画を含む教育的研究活動を推進するための課題についても支援します。
ラボの設置、改廃、評価は未来研究ラボシステム運営委員会(以下運営委員会と呼ぶ)が行います。運営委員会の構成は、委員長(システム長を兼ねる)1名と委員3名です。運営委員会は未来ラボシステムの運営に関する審議や業務を遂行し、各ラボが活発に活動できるよう、支援に徹します。
ラボの選考
ラボ課題の選考は、申請があったものの中から書類審査によって、また必要に応じてヒヤリングを併用して行われます。課題選考においては、基礎工学の理念、科学技術の動向、社会のニーズ、科学行政などを勘案して、基礎工学研究科発のユニークな萌芽的学際横断型研究領域の創成を目指す活動であるかどうかが考慮されます。また、構想が基礎工学研究科の将来像に沿っているか、どのようなプラスの波及効果があるかも併せて評価されます。選考委員会には、運営委員会委員の他に、多勢の教員が参加していることも特徴です。